今週の課題図書~アントレプレナーの教科書~
こんにちは、ゼミ生の北田です。今回はゼミで取り扱っている課題図書についてブログを書くことになりました。
さて、まずはこの「課題図書」を読むことの意義についてご説明したいと思います。このブログを読んでくれているみなさんはおそらく私たち保田ゼミ1期生が夏の1か月間海で餃子を販売していたことをご存知だと思います。この餃子プロジェクト、実は学術的知識がほぼないまま(とはいえ授業で習った知識などは多少ありましたが)、行っていました(笑)。というのも保田先生が提案された方針が「まずは実際にビジネスとはどんなものなのかを体感し、そこで疑問に思ったことを座学で理論立てて学んでいく」というものだったため、「とりあえず自力でやってみよう!」という形で海の家プロジェクトに取り組む形になったわけです。このプロジェクトの顛末が気になる方はこれまでのブログをのぞいてみてください。
というわけでプロジェクトが終わった今、怒涛の1か月で学んだことや疑問に思ったことを理論的アプローチで学ぶためにこの「課題図書」というのを週に1冊ほど読んでいるのです。ちなみにゼミでは課題図書を読んだ後に、本から学んだ内容を海の家プロジェクトに照らし合わせてまとめる「読書ノート」というものを各自制作することになっています。今回はその読書ノートとしての役割も兼ねて、このブログを書いていきたいと思います。
今週の課題図書は、スティーブン・G・ブランクによる「アントレプレナーの教科書」です!ちなみに保田先生は毎回本を購入することをお勧めしているのですが、今回は近場の書店に在庫がなかったためkindle版の購入になりました。初kindleだったのでどんなものかと思いながら読んでいましたが、やはり本は紙媒体の方がいいですね。読んでるって感じがします。
今回は第4章まで読んできなさいということだったのですが、内容を大まかに説明すると、「既存の製品開発モデルのスタートアップ手法に著者が待ったをかけ、顧客開発モデルの重要さを説いていく」といった感じです。実例なども多く乗っており手に取りやすい内容だと思うので、気になった方は是非読んでみてください。
さて、内容の説明はネタバレになるので避けるとして、この本の内容を海の家プロジェクトに照らし合わせた際に私が最も共感したのが、「どんなスタートアップもまずは自分たちの製品がどんな課題を解決するのか、またその課題の解決を顧客は望んでいるのかを理解しないと始まらない」という一文でした。
これは今だからわかるのですが、当時プロジェクトを始めたばかりの私たちはいつのまにか「顧客の課題解決」よりも「自分たちが取り扱いやすい商材」を選ぶことに重心を置いてしまい、商材から顧客を想定するような形に陥ってしまっていたと私は思います。何をするか決まらないまま話し合いが煮詰まっていたせいもあると思うのですが、私たちのその時の状態はまさにこの著者の言っているような「製品中心」の考え方に偏っていて、「顧客の抱えている課題を解決する」というビジネスの本来の目的を忘れてしまっていたと強く感じさせられました。この本の内容は主にベンチャー企業などを立ち上げる人向けで海の家といった特殊な状況を想定したものではありませんでしたが、このビジネスの根本については非常に共感できました。
長くなるのでこのあたりで終わりにしようと思います。保田ゼミはもちろん実際のビジネスを通して経営を学べる!という点が魅力的なゼミですが、このように学術的アプローチもしっかり行っています。このブログが少しでもゼミ選びに迷っている方の参考になれば幸いです。
ひかるです!!!
おつかれさまです!
ブログを書く機会をいただいたので、この記事では、二回生の時のゼミ選びの心境について書こうと思います!
まず簡単な自己紹介しまっす。
出身は大砂漠の鳥取です。 小中学校は、ずっとバスケをやってて、それなりに上下関係の厳しさや、周りとの協調性を学びながら、週7で練習してました。
寝るときもバスケットボール抱えて寝てました。
今思えば素敵な変態です。
あの頃は遠征で関西飛び回って試合しまくってて大変やったなぁ、、、
当時は広島県が一番都会やと思ってました。過疎地育ちの弊害です。
さて、そんなこんなで神戸大学に入り、二回生の時にこの保田ゼミを選んだわけですが、大きな理由は、当時外国書講読っていう講義で保田先生が授業されてて、ほとんどの授業を寝るか、蹴るかの僕にとってまあ痛烈だったわけですそのとき。
結局そのまま、この人ゼミもつんや、ラッキーってな感じで応募しました。
こんな感じで、たぶんほかのゼミ生とは違って、ぼくに志望動機は薄いので偉そうなことはあまり言えませんが、ゼミを選ぶとき、その教授と会って話してみるのが一番やと思います。
たぶんぼんやりとしか自分の学びたいことって浮かばないと思います。それか経営学部に入ったけど特に好きなテーマはないって人もいるんじゃないんかな?
そんなひとはぜひ教授と話してゼミを選んでみたほうがええと思います!
あと、つい昨日、ぼくはdance crew jetter というサークルを引退しました。
ダンスって、いうたら時間の無駄遣いです。
大学の講義みたいに知識を得られるわけでも、アルバイトみたいに働いた分だけお金がもらえるわけでもないことです。
何回も同じ振りを練習して、同じ技を何年、何百回も練習して、飲み会で死ぬほど飲んで死ぬほど吐いて、たくさん泣いて笑って、、、
だけど、このはたから見たこの時間の無駄遣いは、大学で講義受けてても、バイトしてても得られないことをぼくに学ばせてくれました。
ゼミも少しだけ似てるとおもいます。
なのでどのゼミでも全力で取り組んでみると、大学人生の景色が変わるかもしれないですね!
ぼくは全然それができてなくて、ゼミ遅刻してこのブログ書いてるんですけどね!
昨日のショーの動画です!
よかったら見てみてください
喫煙車
「IT、特にICTといわれる分野は、これからもっと発展していく。
でも、コミュニケーションを構築するには理系的な能力だけでなく、
文系的な能力が必要になる。」
私は、ベンチャーとかITといったことにまったく興味がなかったです。
ベンチャーは言葉の意味すらほとんど知らなかったし、ITは眼鏡をかけたひとのものだと思っていました。
ITなんてリアリティのないものは人間的でないとさえ思っていました。
でも、徳島県でのスタートアップキャンプとあわえのインターン合宿を通して、考え方が変わりました。
スタートアップキャンプではITベンチャー企業の起業家の方々が、テクノロジーを使って自分の世界を作り、表現し、発信していました。それも世界に向けて。
あわえでは、とても人間的な人たちがベンチャー企業でいきいきと働き、夢を語っていました。
最初の言葉はあわえの副社長である斎藤秀明さんが、あわえの合宿場からJR徳島駅へ向かう帰りの、たばこの煙が充満する車中で、後部座席に座る僕たちとルームミラー越しに目を合わせながら言ってくださった言葉です。
私は飲食業に興味があります。それはいまでも変わりません。
飲食業、特に日本の外食体験はもっと面白くなっていいはずだと考えています。
でも、飲食業には、ほとんどといってよいほど、ITが進出していません。
飲食店を開くより、飲食業にITを取り入れたほうが、外食体験を根本から変えられるのではないかと考えるようになりました。
文系の私が作り、表現し、発信した人間的なITを。
それも世界に向けて。
夏合宿の事件簿(後編) by松井
第3章 探れ!飛び出せ!美波町!
2次会への片道切符事件やナニワのゴキブリ深夜の奇声事件などで、
よく眠れなかったメンバーもいる中、一行は美波町の宿舎で朝を迎えた。
(美波町での宿舎はなんとこの日和佐城!の裏!)
ここからは、
「美波町に若者を呼び込むためには」
というテーマで最終日に提言プレゼンをするためのフィールドワークが主になる。
まずはじめに、吉田さんの地方創生レクチャーを拝聴した。
吉田さんの経営する「あわえ」では美波町の振興のためにさまざまな取り組みをしており、それらをご紹介いただくことで、これからフィールドワークに繰り出す前に効果的なインプットができた時間であった。
~~
そんな取り組みは綺麗事だろうと訝しんだ松井は、舌鋒鋭く吉田さんに噛み付くも、
あえなく返り討ちに遭うのであった。(松井恥晒し事件)
「地方創生」において非常に素晴らしい取り組みをしているので、
繰り返しになるがぜひとも「美波町」や「あわえ」で検索してみてほしい。
~~
続いて地元食材を使ったレストラン、odoriでランチをいただいた。
(地鶏の「阿波尾鶏」のステーキ)
ロードサイドという立地ではあるが駐車場には他県のナンバーも多く、
平日にもかかわらず店内は多くの客で賑わっていた。
ここまで上手く「地元食材」をブランディングできている事例も珍しいだろう。
実はこのodoriも、「あわえ」の経営する店舗の一つである。
美波町の地域ブランディングはこの会社が担っていると言っても過言ではない。
(地域ブランディングや町おこしといえば、最近は「JTBプロモーション」といった企業も登場しており、今注目の領域である。)
午後はまず、地元のボランティアガイドの方による日和佐ツアーがあり、
その後宿舎に戻って美波町町長、南部県民局局長による講演。
何度も繰り返すが、
たかが学生の合宿に地方自治体の首長が歓迎会に参加したり、講演したりする
などということはあり得ないことである。
このように住民全体が一丸となって自分たちの住む町を盛り上げようとしたり、
外部の人間に対するおもてなしの精神を持っていたりすることが、
美波町の最大の強みだったりするのかもしれない。
~~
ボランティアガイドの方は基本的にすでにリタイアした世代なのだが、
「地方創生のゲストを受け入れる度に無償でガイドをしているのだが、
その人たちの提案によって私たちに直接利益がもたらされたことは一度もない」
とこぼしていたのもまた事実である。
地方に若者を呼び込もうという取り組みがすなわち地方創生だが、
地方においては間違いなく高齢者が多数派である。
来る側と迎える側、両方がハッピーになる施策
というのが絶対条件であり、最も難しい部分である。
~~
この日はさらにワークが続き、最終日のプレゼンに向けた中間発表や
翌日のインタビュー準備を終えてから、私を含む一部メンバーは温泉へ。
海の見える露天風呂が売りの「白い灯台温泉」のはずだったが、
真っ暗すぎて海見えない事件で少し気を落とすことに……
気を取り直して吉田さんがほぼ毎日飲んでいる「つくし」へうかがった。
ちょうど東京からプロデュース系のお仕事をされている方がおり、
地方創生に限らずいち学生としてキャリアの話などに花を咲かせる時間となった。
しかしお店からの帰りのタクシーで、事件は起こる。
松井「運転手さんは地元の方ですか?」
運転手「いや、九州からの移住組さ」
松「わざわざ美波町に移住してきた方の方がこの町に愛着があるって話を聞きました。やっぱり運転手さんもこの町は好きですか?」
運「君たち学生? こんな町、何も見る所ないでしょ。私は家も建てちゃったし今更どこへも行けないけど、娘は去年町を出て行ったし、周りの若い人はみんな外への移住を考えてる。どうせ君たちも冷やかしに来たんだろう?」
ここまで会った美波町の方はみんな町のことが大好きだっただけに、衝撃だった。
私は何も答えることができなかった。
運転手の言う通り、私は移住の検討に来たわけではないどころか、
コンビニもない、虫が出るような田舎に住むなんて全くごめんだと考えていたからだ。
さなえ暴走事件などもあり複雑な気持ちで床に就き、迎えた4日目。
この日のメインは、グループごとの地元企業訪問。
1社目:株式会社鈴木商店、美波町サテライトオフィス、美雲屋。
2社目:居酒屋つくし
(あ、2枚目は昼飯で行ったひわさ屋の岩牡蠣定食です)
ウェットスーツで登場事件だけでなく、
あわでんふとももパツパツ事件や
あわでん目逝ってる事件などがあったが、
お話を伺う中で分かってきたこともあった。
・町の人たちはみんな年1回の秋祭りを楽しみに生きていること
・移住者の多くは美波町のどこが好きなのかを自分で見つけていること
・美波町の生活は「無償の役割」としての「つとめ」と共にあること
明日の最終プレゼンのためにこれらの発見を持ち帰り、
この日は宿舎でBBQ(2日ぶり2回目)があった。(画像割愛)
漁師さんが獲ってきた魚や地元の野菜などを炭火で焼き、
一行は最後の晩餐を楽しんだ…後も、翌日のプレゼンのために徹夜である。
誰だこんなタイムスケジュールにした奴は。
張本人「ん~、もう疲れたよぅ~~」
みな眠い目をこすりながら明日に向けて最後の調整をする中、夜は更けていった…
終章 地方創生、光と闇
翌朝、いよいよ最終プレゼン。集まったのは美波町の「偉い人」(前編参照)たち。
各チーム、それぞれが練り上げたプランを発表した。
あまや!それマイクじゃないよ!事件などもあったが、
発表したプランは概ね好評であったとのこと。
若者の意見は長年住む住民に新たな視点を与え、今後の参考になるということだった。
他人事のような言い方になってしまったが、
私と雨夜はプレゼンを終えてすぐに私用で神戸に戻っていたのである。無念。
(なお、雨夜はこの後大きな事件を起こすことになるのだが、それはまた別のお話。)
3日間お世話になった美波町に別れを告げ、私は帰路についた。
~~
最後に、そんな私にしか綴れないことを示しておこうと思う。
汽車(徳島の鉄道は全てディーゼルエンジンの汽車)で徳島駅にむかう途中、
多くのローカル駅を通過し、自然豊かな車窓の風景を見ながらの帰路であった。
「自然豊か」と表現こそしたが、いわゆる「限界集落」を直接目の当たりにしたのだ。
同じ地方といえども、美波町日和佐がどれほど恵まれていたのか、私は痛感した。
汽車の窓から見えない山の向こう側にも、もし同じような集落があるとしたら?
「地方創生」と言っても、もとよりそんな体力も残っていない集落は?
どこにどれだけの若者が移住したら、「地方創生」は成功といえるのか?
本を読んで行っても、実際に町を見てみても、
私はその答えを得ることはできなかった。
前後編を通して、課題をとっ散らかすだけの記事になってしまったが、
たくさんの気付きと地方でリアルに起こっている事件を認識した夏合宿であった。
~~
夏合宿の事件簿 完
夏合宿の事件簿(前編) by松井
序章 旅のはじまり
2016年9月24日、神戸大学保田ゼミの8人(2人不参加)は徳島へと旅立つ…はずだった。
最初の事件の元凶はこの男。
餃子プロジェクトリーダー、粟田晴貴。
(通称:あわでん)
行きのバスに最後に乗車するはずのあわでんだったが、予定のバス停にその姿がない。
ざわつくゼミ生。
その時、一人の携帯が鳴った。
あわでん「ごめん、今起きた」
そんなことだろうと思ったよね、うん。
当然のようにあわでんは放置して先を急ぐ一行。しかし徳島駅到着後も
・冷凍コーラ爆発事件
・スライド未完成事件
・ウミヘビ事件(保田先生私服のセンスヤバすぎ事件)
など不穏な空気のまま、一行の夏合宿は幕を開けた……
第1章 マ・ゼ・ノ・オ・カ
一行は昼前に最初の目的地、「まぜのおかオートキャンプ場」(海陽町)に到着。
NTVP主催のStartup Venture's Campに合流した。
途中合流だった一行は、すぐに昼食の時間に。
すなわち夏を賭して取り組んだプロジェクトの報告プレゼンの時間である。
(※あわでんはギリギリ間に合いました。)
まずはじめに挨拶として先生が壇上に……
当然無難な挨拶で終わるはずがなく、挙句の果てには壇上で踊りだす始末。
(画像自主規制)
保田「ニッポンの未来はWOW!WOW! WOW!WOW!」
ゼミ生一同「もうやめてくれ……」
これが後世に語り継がれることになったLOVE魔神事件である。
悪い意味で会場の視線が保田ゼミに集まる中、プレゼンがスタート。
そしてここでも事件が起きてしまう。
昭和のプレゼンターはあきこ。流石いつもプレゼンターを務めるだけあって喋りが上手い。微妙なムードだった会場の人たちを引き込んでいく。丁寧かつ雄弁に喋る、喋る、喋る、喋る、喋る…………
あれ?こいつ喋りすぎじゃね?
保田ゼミに与えられた時間は合計で30分。
冒頭の先生の挨拶と、昭和のプレゼンが終わるころにはすでに25分が経過していた。
その結果、事前に10分と言われて間に合わせた用意してきたプレゼンは、
5分足らずで打ち切られてしまったのである。おかげで恥を晒さずに済ん(ry
そんなプレゼン打ち切り事件にもめげず、
午後もスタートアップ関係者らによるトークセッションを拝聴。
スタートアップ界隈特有の、
「誰でもできるからとにかくやってみよう!」
と、登壇者は言うものの、聞き手からすると
「なんだよこいつらただの天才じゃねえか…」
としか思えないエピソードが飛び出す、ということが繰り返された。
その後は懇親会のBBQが行われた。
登壇者とイベント参加者がフラットに交流できる場となり、
地元の名産品をふんだんに使った豪勢な料理が振る舞われた。
さっきまで壇上で話していた人と近い距離でお話できる時間は、
普段このような機会の少ない神戸にいるゼミ生にとって大きな刺激になり、
一行は(少なくとも私は)終始圧倒された。
~~
近年スタートアップの件数が増え、10台の起業家もたくさん登場しており、
「スタートアップブーム」と言われるようになって久しいが、
登壇者の起業家たちの話を間近で聞いてもその存在は別格のように感じられた。
起業を身近に感じられる時が来るのは、まだ先のことなのかもしれない。
そうは言ってもテクノロジーが我々の生活を、ひいては地球の未来を変える時代は、
もうすぐそこまで来ていると大人たちは煽り立てる……
我々若者は狼狽するばかりである。
~~
(なお、神戸のゼミ生が本当に狼狽した夏合宿最大の事件はこの夜に起こることになるのだが、これはまた別のお話。いつかまた、別の機会に話すとしよう。)
第2章 豊かな自然の中で
前夜の事件を受けて疲労困憊の神戸のゼミ生は、事前に申し込んでいたエクスカーションに参加するべく海辺へ赴いた。
幸い天気も回復し、あまや一時離脱事件やフナムシ事件などもあったが、
シーカヤックやシュノーケリングなど、束の間のプレイタイムを楽しんだ。
(疲れ果てて仲良く眠る、「ヤニ中丸」の乗組員2名。)
一行はこの町のメインストリートに面する日和佐駅で降車した。
(※実際はバス移動です。)
安倍政権の掲げる「地方創生」が話題だが、この美波町は「サテライトオフィス誘致」という地方創生における一つのモデル作りに成功している地域で、すでに17もの企業が進出している今最も注目度の高い地方の一つだ。
そんな美波町躍進の旗手とも言えるのが、
情報保護セキュリティの「サイファー・テック」と
美波町の振興そのものを事業とする「あわえ」
の二つの会社を経営する吉田基晴氏である。
(ごめんなさい写真撮り忘れました)
美波町滞在中の宿のご用意から宴会、はたまた町の案内に至るまで、今回の合宿はこの人の尽力で実現したと言っても過言ではない。ぜひとも吉田さんや美波町、あわえの名前で検索してみてほしい。
ただ、この時点ではそのことを全く知らなかった一行は、大変失礼なことに吉田さんへの挨拶もそこそこに、前夜の失態も顧みずアルコールを買い込みに走ったのであった。
(嬉しそうに酒を吟味する彼女も、翌日失態を晒すことになる。)
その後宿泊施設に移動した一行は、
・送迎バン怪音事件
・連続巨大蜘蛛事件
などに怯えながらも、
美波町の「偉い人」が勢揃いして開いていただいた歓迎会に参加した。
この「偉い人」というのが物凄いラインナップで、
美波町の町長、つまりこの町でいちばんえらい人をはじめとして、
局長やら社長から漁師さんや旅人までが一堂に会する大宴会となり、
まだよく分からない町の様子を聞くことのできる貴重な時間であった。
~~
ただ、この「偉い人大集合」という中で、多くのゼミ生は今まで体験したことのない雰囲気を味わうことになったのである。
これが大人の世界というものなのか、田舎特有の風習なのか、都会に生きる若者の我々には分からないが、前夜にお話した大人たちとは明らかに異なる雰囲気であった。
一般に若者が地方や田舎の人間関係に対して持つイメージをそのまま体現したようなあの雰囲気もまた、すでに住んでいる人では気づかない地方創生における課題なのかもしれない。
~~
さて、次章からは美波町での実際のフィールドワークが始まる。
そこでもまた事件が多発することになるとは、一行は知る由もなかった……
(続く)
もし都会の大学生がローカルアベノミクスの『地方創生』について考えたなら
私達はこの9/25~28の4日間、徳島県南部の『美波町』での地方創生を考えるインターン
に昭和女子大の保田ゼミ生と共に参加しました。『東京』や『大阪』また、『神戸』な
ど都市部で生活をおくる私たちにとって、美波町での様々田舎な体験はどれも新鮮で刺
激的でした。
★新鮮で美味しい食材の宝庫
まず一番に体感したのは、圧倒的に新鮮で美味しい食材に山のようにありつけたこと
です。地元でとれた巨大なマダイをはじめ、コリコリした食感のアオリイカ、市場に出
回ることのないアユなどの海産物の他にも新鮮な野菜、地元でとれた米や徳島名産の地
鶏の『阿波尾鶏』を実際に食べ、美波町を体で感じる一つのきっかけになりました。
またここ美波町にある、地元の新鮮な食材を使ったお店をいくつか紹介します。
(美波町で穫れた真鯛!)
○ODORI
このお店は、今回のインターンを全面的にバックアップしてくださった「株式会社あわ
え」の社長である吉田社長の経営する飲食店です。2日目のランチで利用させてもらっ
たのですが、その日とれた野菜を使ったサラダや阿波尾鶏のソテーなど、徳島県美波町
の味覚をギュッと凝縮したメニューが特徴のレストランです。(URL:
(地元の阿波尾鶏を使ったodoriのコースメニュー)
○居酒屋 つくし
このお店は、地元の人(通称ジモピー)であるたけちゃんの経営する居酒屋です。若者に
合わせたオシャレな内装は、良い意味でどこか美波町を感じさせない雰囲気の漂う居酒
屋です。どのメニューも新鮮でほっぺたが落ちそうになりそうだったのですが、その中
でも「生レバー」が絶品であったように思います。都会では決して食べられることので
きない珍味は、ここでしか味わえません。(URL:
https://tabelog.com/tokushima/A3602/A360203/36006389/
)
(鳥の生レバー。新鮮。絶品。都会じゃ食べられない。)
★都会人にはワカラナイ、等身大の大自然
これも今回の美波町での議事生活を通して感じたことなのですが、手のつけられて
いない自然がそのまま残っていることも一つ美波町の大きな魅力であると感じました。
関西から多くのサーファーを呼び寄せる海、新鮮な魚が採れる川、そして町の大部分を
占め、綺麗な空気を与えてくれる山、この『海・山・川』三拍子揃った美波町は、決し
て都会では感じることができない魅力を持ち合わせています。
(美波町の海をバックに保田ゼミ生でパシャリ。)
★自分の町大好き、美波町民
何よりもこれが一番感動したことなのですが、美波町の人は美波町を心から愛して
いるということです。普段の日常生活に加え「つとめ」と呼ばれる町民としての役割
や、1年の中での一大行事である「日和佐八幡神社秋祭り」に賭ける思いは地元民のお
話からひしひしと伝わってきました。今回の合宿で私が一番感動したのはこの「地元
愛」であったように思います。
さて今回の合宿は、このような魅力溢れる美波町で考える地方創生についてだったので
すが、そもそも地方創生という言葉を聞いたことはあるけれど、具体的にどういうこと
なのかワカラナイ!という方に少しだけ説明しちゃいます。
地方創生:第二次安倍政権で掲げられた、東京一極集中を是正し、地方の人口減少に
歯止めをかけ、日本全体の活力を上げることを目的とした一連の政策である(参照:
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9C%B0%E6%96%B9%E5%89%B5%E7%94%9F)
と言う風に説明されています。地方創生と書くと難しく聞こえますが、要するに、都会
にばっかり出ていかないで地方に残って地元盛り上げていこうよ!田舎にも良いところ
あるよ!ということであると勝手に解釈しております。美波町を例にあげると、この町
は全国から様々なベンチャー企業を誘致し、若者を町に取り込み町を活性化していこう
としています。先述した通り、美波町には、都会では決して体験することのできない雄
大な自然が残っています。この町に本社やサテライトオフィスを置く企業の社員さん
は、そこで仕事をするかたわらサーフィンをしたり、農業をしたりといわゆる「半X(=
サーフィン、農業)半IT」な生活を送っています。美波町はこれをアピールポイントと
し、現在では14社のベンチャー企業を誘致していると地元の方はおっしゃっていまし
た。この合宿の3日目に企業訪問をさせて頂いたのですが、担当の企業を訪問させてい
ただいたところ、ちょうど社長さんがサーフィンからあがってこられた所に遭遇するこ
とができ、この目でその町で働くことの魅力を目の当たりにし、「百聞は一見に如か
ず」とはまさにこのことだな、とつい感激してしまいました(笑)
この町の魅力を存分に感じた後は、それを元に、この美波町をさらにどう活性化して
いくのかを美波町の方々に提言するというプレゼンテーションが待ち構えていました。
私達学生は4つのグループに分かれて、それぞれの班で行った企業訪問や、この町の人
のリアルな声をきいてそれを参考にアイディアを考え、各班が発表を行いました。ここ
だけの話、アイディアを考える時間があまりなく、私たちの班はかなりフワッとしたア
イディアになってしまいました。
しかし、美波町の皆さんは各班の発表をお聞きになられて、まるで今まで聞いたこと
の無いような斬新なアイディアを聞いた、というような反応をしてくださりました。厳
しい意見を受けると想像していた私たちにとってこのことはとても驚きでした。
では、このようなことがナゼ起こったかを考えるにあたっては、次のような要因が考
えられると私は感じました。
『若い人の意見を聞く機会がない』
サイファーテックの吉田社長が
「この町では45才でも若者扱いされる」
とおっしゃっていました。私達が一般的に想定する若者は20代だと思っていました
が、この美波町にはそもそも高校、大学がなく、また若者が就職するような仕事があま
りなく、それが原因で20代が少ないそうです。このことが若者の意見を聞く機会を減少
させ、若者にとって魅力的な町からは遠ざかり、それを改善しなければ成らないのだけ
れど若者の意見を上手く取り込めずに困っているのかなと感じました。その点では、今
回の合宿は、若者である私たちにとって地方とは何か、実際にどのようなことが起こっ
ているのかを肌で感じることができた絶好の機会であったし、美波町の方々にとって
は、普段はあまり聞くことの無い若者の意見を取り込むことができたのではないかと恐
縮ながら思っています。
今回のこの合宿は株式会社あわえ(URL: http://www.awae.co.jp/)
の吉田社長はじめ、美波町に拠点をおくベンチャー企業の方々や地元の方々の御好意が
あって成立した合宿だと感じています。このような地方の方々の暖かみは、日本人が本
来もっているものなのかなと思います。地方創生という言葉がその言葉だけで終わるこ
と無く、他の町にもこのような活動が広がれば良いなと願っています。
9/24-9/28ゼミ合宿を振り返って(金本)
9/24
地方創生って別に興味ないしなーという皆の意見を聞きながら、旅行好きとしては単純に遠出するのが楽しみでの参加でした。プレゼンの準備に追われて寝不足になりながらの1日目。あまり良い出来栄えのプレゼンではなかったのですが、「僕たちがギャルとかヤンキーに餃子を売らないといけなかったんですよ!」で笑いが起きて助かりました。吉田社長もそうですが、プレゼンに笑いの要素があると話し手聞き手ともに、上手くスムーズなプレゼンが行われるのだなと感じました。プレゼンが下手なのは今後の課題ですね…。
そして夜は大BBQパーティー。ああいった立食会形式で動き回れるの大好きです。伊勢海老やカツオを食べつつも、今日講演していただいた方々に挨拶と名刺交換。日ごろは声をかけにくそうな人も一日中同じ空間で過ごして、なおかつパーティーという雰囲気なら全然臆することなく声をかけることができました。主催者側の雰囲気づくりがよかったのかもしれませんね。いろんな人と話しているうちに一つ、自分の中でスッキリする解答のような話を聞けたので以下に記しておきます。
「何か長期的に成し遂げたい目的があって、それに向かって試行錯誤をすること」は実際には目的達成の正しいプロセスだろうし就活でも高く評価されるだろう。しかしこのプロセスが性に合わない人もいて、それは何かしたいことがない人である。したいことが見つからないのであれば、面白い人を見つけてその人についていくというキャリアの育てかたも存在し、そのためにはいろんな場に出向いて顔を売りながら自分がおもしろいと感じる人をみつけるべきである。
起業家の方もやりたいことや生きたい生き方があるような人ばかりでは無いようです。
9/25
カヤックとシュノーケリングを楽しんだ後、宿泊施設を移動。日和佐城すぐ横の施設に泊まることになりましたが、施設は思っていた3倍綺麗で快適に生活することができました。夜の飲み会は地元の方を交えての宴会になりました。日和佐ってどんなところーだとか、明日以降のための情報収集をしつつ、気づいたら居酒屋つくしでレバーを食べていました。このレバー、合宿一おいしかったです。
画像は居酒屋つくしさんでの一枚。
9/26
地方創生ってほんとに必要?という問いから始まり、吉田社長から美波町、日和佐、あわえなどについて一通り紹介してもらいました。特にあわえさんの活動は、企業のサテライトオフィス誘致や、若者に一定期間移住してもらいながらの職業訓練であるクリエイターズスクール、吉田社長のような地方創生キーパーソンの育成プログラム、レストランodoriの経営など、幅広い活動を行っていて、しかもそれらが地方創生(≒若者の美波町への移住)に向けて絡み合って作用していて、本当にすごいなと思いました。学生が考えるアイデアとはケタ違いの作りこまれようでした。
その後はodoriで食事、町内視察を行い、くたくたになりながらもまた居酒屋つくしへ笑。
今回の合宿での学びの一つなのですが、飲みの誘いは絶対に断ってはいけないですね。何があるかわかりません。また、ごちそうしてもらった翌日はお礼を必ず言わなければならないということも勉強になりました。
9/27
午前中は企業訪問、午後は翌日の発表「若者を地方に惹きつけるには」についてのプレゼンの準備でした。企業訪問は大好きな居酒屋つくしとあわえさんの2社。特にあわえさんの20代の若者社員、そしてクリエイターズスクール生へのインタビューはこの合宿一興味深いものとなりました。クリエイターズスクールの参加者は美波町の生活をすごく楽しんでいるようで、驚きました。僕はてっきり仕事がなくてしぶしぶ地方に来ている人が大勢いるのだろうと思っていたのですが、全然そんなことはなくて、少なくともインタビューをさせていただいた方々はクリエイターズスクールのプログラム、そして美波町での生活を楽しんでいるようでした。偏見が打ち壊された瞬間でした。都会と比べると何もないがゆえに広がる人の輪、趣味、生活。農業は趣味の世界でもあるようです笑。まさに吉田社長がおっしゃっていた「半X半IT」が実践されている現場なのだな、と感じました。
あわえさんは、銭湯だった建物をリノベーションしてオフィスにしているそうです。「世間遺産」に認定されていました笑。
午後はBBQをしてからのプレゼン準備。正直、きつかった。しかし4日間もてなしてくださった日和佐の方へしょーもない発表はできないので、持てる時間を使ってできるだけベストな発表をしようと思いました。
9/28
と、言いながらも、時間もあまりなく、僕の頭も冴えてるわけでもないので、たいした発表はできませんでした。いろいろもてなしてくださった美波町の方々に申し訳ない気持ちです。まだまだ自分の実力不足だなと痛感しました。
今回の合宿はあえて僕らの興味が無い分野を学ぶことで、視野を広げようという狙いもあったそうですが、確かに僕自身は視野が広がったような気がします。この合宿のように半ば強制的に学ぶ機会が無い限り、地方創生なんて分野は一生学ばなかったように思います。食わず嫌いはダメですね。
ゼミ生や昭和女子大の方とも仲が深まり、食事は毎回おいしく、楽しい合宿でした。