神戸大学 保田隆明ゼミ

神戸大学保田ゼミの様子を日々レポートします!

3期ゼミ合宿

保田ゼミ3期生 小濱 直大(コハマ ナオヒロ)

 

はじめまして!

3期生ブログトップバッターの“なおちゃん”こと小濱です。

 

エンゼルス・大谷選手が活躍するニュースを最近よく聞きますね。バイト先にも彼のユニフォームのレプリカが入荷され早速売れてます。ニュースには移籍によって経済効果が200億円だとか。ただこの「経済効果〇〇億円」、この世に存在しなかった〇〇億円の経済が新たに発生したという意味では無いみたいです。実はここには新商品が売れることで従来の商品が店頭に並ばなくなったことが加味されていないことがあります。例えば、従来の商品の売上が100万円→0円になったというマイナス効果が含まれていないのです。それら諸々を考えると、今回のケースも実質200億円よりも低い可能性もあります。表現の仕方って面白いですね。

 

さてさて、今日はこの前のゼミ合宿を振り返りたいと思います。

 

ゼミ合宿

企業訪問(カヤック花王NTT ドコモBIZREACH)と境町の視察に行かせていただきました。

合宿を終えての率直な感想は「大人ってほんまにスゴイな」でした。

予定を遅らせないための境町の職員の方々の俊敏な動きや、1を聞くと5も6も情報も加え、かつ簡潔に答えてくださる各企業の担当者の方々の姿勢などから学ぶことが多かったです。

 

【目的】

(1)今期のプロジェクトテーマが「地方創生&事業創造」であるので、そもそも地方創生とは何かということを目で耳で肌で感じるために、地方創生を目的として事業を積極的に展開している企業や地方創生のトップランナーである境町を見学しよう!

(2)ゼミ生同士の仲をさらに深くしよう!

 

【気づき】

<カヤック>

事業内容やカマコンに代表されるような地域活動に加え、ブレストの根本的な話について伺った。

・都会の人々が地域・地方との「関わりしろ」を持つことが創生への第一歩。それが交流人口だけでなく、関係人口の増加に向けたプロセスにもなっている。

→自分たちのプロジェクトもどれだけ「関わりしろ」を作れるかが肝になるのでは??

 

・ブレストは「持論の戦い」ではない、いかに相手の案に乗っかるか。

→いかに幅広い意見が飛び交う環境や雰囲気を自分たちが作れるか。否定ではなく「いいね!」から始めることが重要である。

 

<花王>

花王生活者研究センター」の研究員の方と花王のイメージなどについてディスカッションをした。また「企業(花王)×大学生×地方」でブレストを行った。

・消費者のニーズに沿っている(消費者研究を第一にしている。)
 ex)他社との差別化に繋がりうるユニバーサルデザインを業界に広める
・改良スピードの速さ
・BtoB向けの商品にも詳しい利用ガイドをつくっている

・インタビューなど行動観察を行う時に大事なことは「相手との関係づくり」

→行動観察の話からの気づきは今後のプロジェクトに大きく活かせるはず。その時にはhowをいかに学んだ状態で臨めるかが重要になってくるだろう。

 

<境町>

午前は境町の「過去・現在・未来」のプレゼンを受けた。午後は塚原牧場やサッカー場などを視察した。

 

・ 圧倒的なスピード感

・ ただユーザーを増やすことだけがマーケティングではないという姿勢。

ex)梅山豚(塚原牧場)のブランディングは、認知度をただ上げるのではなく、その価値、つまり商品のストーリーが人に知られていることを大切にしている。

・ 町長が勉強会などを通し、他市町村の成功事例に倣って、境町に適応する形で実践している。

・ 相手を説得するためには、説明責任と透明性が重要である。

・ 成功していても、次の手を打たなければ衰退していく。

→これからの心がけ地方創生のためには、事前リサーチを十分に行った上で、対象となる地域住民の声から挙げられた課題、ニーズからスタートする必要がある。そして、実行するときには地域に関わる人の目線で、発案から実現までスピード感を持って取り組まなければならない。

では自分たちがその「目線」どうすれば持つことができるかを考えなければならない。

 

<NTTドコモ>

・事業を進める時にその事業に関わるパートナーのやる気が大切
→職員のやる気を引き出すリーダーがいる地方が多くの企業と組むことでより地方の活性化に繋がる。ではそのようなリーダーシップを持つ人がいない地方に対して私たちができることは何かをこれから考えてもよいのでは。
・働きやすさ考慮したオフィス設計
ex)ミニローソン、コミュニケーションスペース
→ゼミ活動時に席のレイアウト等で、皆が思っていることを言い合える環境作りをする必要を感じた。
・事業を行う際の判断基準にドコモのPRとしての効果が高いかどうか、社会に貢献できるものかどうかがある
→利益の追求だけでなく社会に貢献することも主な目的とする取り組みから今後地方自治体に課題解決策を提案する時には自分たちがやりたいことが本当に地域の求めるものに合うか確認する必要があることを学んだ。

<BIZREACH>

事業内容の紹介を聞いた後、南社長とディスカッションをさせていただいた。

○ビズリーチの取り組みから
・地方創生、人口減少などの社会課題を解決する取り組み
・社員さんが皆いきいきと楽しそうに働いていて実際そのような環境作りがされていた
ex)ワクワクするオフィス

○南社長とのディスカッションから
・コミュニケーション(話す、書く、服装など)を取る時、相手の性格や価値観を瞬時に捉え理解することが大切
ex)私たち学生に馴染みのある恋愛に例えていた南社長の話し方
・若い時にしかできない多種多様な経験を積むこと、場数を踏むことで決断するスピードと正確さをつける

 

【評価】

・ゼミ生の仲は確実に深まった。

・どの質疑応答の時間にも質問が止まらずに出ていた。加えて、質問も素朴なものが多く、正直に聞きたいことが聞けていたと思う。

・多くの気づきを実践に移せそうなモノにまで昇華させることができた。

 

【反省】

・目的は定めていたが、目標をきっちり定めていなかった。

(なので、何が達成されたかを把握できていない。)

・ディスカッションや質疑応答時に記録係を置いていなかったため、各自のメモに頼る形となってしまった。

・事前に対面ミーティングの機会を多く持てなかった。

 

【総括/個人の感想】

まだまだ書きたいことはありますが、気づきは一部抜粋の形を取りました。そして、上記の通り、質問への返答からだけではなく、大人の姿勢から学ぶことも多かったように思います。そして、もう一つ。今回の合宿を通して企業や自治体の方々から出た言葉はなんだったでしょうか。「スピード」と「環境」です。計画を前に進めていく「スピード」と思ったことを口にでき、楽しく過ごせる「環境」です。これらをより自分たちに沿った形で考えることは今後のプロジェクトだけではなく、日常生活にも活かせるものではないでしょうか。

本当に楽しく、学ぶことの多さに圧倒された合宿でした!

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(記念写真に応じてくださった「株式会社 坂東太郎」社長 青谷 英将様(右)と境町長 橋本正裕様(右から二人目、懇親会会場の坂東太郎にて))