神戸大学 保田隆明ゼミ

神戸大学保田ゼミの様子を日々レポートします!

神戸大学・昭和女子大学合同ゼミ合宿体験記(北田)

 こんにちは!海の家プロジェクト以来特に大きなイベントのなかった保田ゼミですが、夏休みを利用して4泊5日のゼミ合宿徳島県に行ってきました!今回は私たちがゼミ合宿でどんなことを行い、何を学んだかを簡単にご説明しようと思います。

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 今回の合宿のテーマはいわゆる「地方創生」!…正直ゼミ生の大半が全く関心のない内容だったので、行きのバスではみんな表情が死んでいました。(笑)

 

 ここで合宿の主な流れをご説明しますと、1日目はキャンプ場で講演会とBBQ、二日目からは舞台を美波町に移動して昭和女子大学のみなさんと共にメインイベントである地方創生インターンを行うといったものでした。1日目は到着早々雨が降り始め会場に遅刻してしまうというハプニングもありましたが講演会は無事に終了し、以前から行っていた海の家プロジェクトについてのプレゼンもなんとかうまくいきました。そして夜のBBQでは、なんと!目の前で徳島名物伊勢海老が捌かれ網の上では国産牛が焼かれるというまさに酒池肉林の宴!「1日目からこんなもてなしてもらって大丈夫なのかな…?」という不安もありましたが、後悔のないよう徳島の海の幸山の幸を存分に頂きました。

 

 さて、合宿本番はこれからです。楽しかったキャンプ場を後にして向かったのは徳島県美波町、今回の合宿のテーマとなる町です。宿舎に着いて私がまず一番に懸念したのは、他でもありません、「昭和女子の人たちと仲良くできるだろうか」という点でした。もともと神戸大学保田ゼミは男子8人女子2人と圧倒的男子率であり、キャンプ場では「男の子ゼミ」と言われてしまう始末。しかも昭和の女の子たちはほとんどが東京出身の都会っ子で女子力も高く、明らかに“格が違う”といった感じでした。そんな彼女たちと果たして打ち解けられるのか…という思いで私の頭の中はうず潮のようにぐるぐるしていました。が、それも杞憂に終わります。いざ話してみると彼女たちのコミュ力の高いこと!笑顔が多くたくさん話しかけてくれ、また関西弁と東京弁の違いも話のタネになりすぐに仲良くなれました。

 

 そんなこんなで始まった地方創生インターンですが、先ほども述べた通り、そもそも地方創生というワードにそこまで興味のなかった私たち。最初の課題は「地方創生に興味を持つ」ということでした。この課題も最終的にはクリアできたのですが…詳細は後述します。

 

 インターン最初の夜は地元の方々との宴会で幕を開けました。集まってくださったのは今回のインターンを企画してくださった地元企業の社長さん、美波町の町長さんや県南部の局長さんなどの偉い人達から地元の漁師さんや美波町の居酒屋で働く芸術家の方など、経歴も職業もバラバラな方々。しかしみなさんに一貫して言えるのは、美波町が大好き」という点。そんな方々とお酒を交えながらお話する中で、美波町がどんなところでなぜ美波町を選んだのかという点についての理解を深めることができました。何より皆さんの美波町愛が伝わってきて、今回のテーマにしっかり取り組むための足掛かりになったと思います。

 

 翌日からはインプットの連続でした。まずは美波町サテライトオフィスを誘致するなど地方創生の大黒柱である「あわえ」の吉田社長のお話を聞き、地方創生の基礎をしっかり叩き込んでいただきました。同時の町長さんと局長さんのお話を聞くことで美波町の現状を頭に入れ、「情報という形で」美波町について学びました。しかしこの状態ではまだ「人づてに美波町とはどのような街なのか」聞いただけにすぎません。そこでこの情報を落とし込むために使われたのが「体験」です。

 

 まずは食!地元の食材を通して美波町の素晴らしさを体験しました。宴会で食べさせていただいた大きな鯛のおつくり、地元のブランド鳥である「あわおどり」を使用したレストラン「odori」での豪華なランチ、たまたま入った食堂でいただいた海鮮定食、バーベキューでいただいた鮎、鳴門金時、イカなど…おいしいご飯があったおかげで合宿を乗り越えられたといっても過言ではありません…!

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そして大きなポイントとなったのが、街歩き体験企業訪問です。街歩き体験とは地方創生の一環として行われているプロジェクトであり、地元のお年寄りの方々が無償で街を案内してくれるといった観光客向けのイベントなのですが、この体験が企業訪問と共に「地方創生への興味」を持つためのステップとして予想以上に大きな役割を果たしてくれました。実際に街を歩き、そこに住む人や町に流れる空気を感じ、美波町での生活を体感するという経験は、ただ話を聞くだけでは感じられなかった美波町っていいな」という感覚を私たちにもたらしました。

 

これらの情報、そして体験によって得た感覚は「なぜ地方創生が必要なのか」という根本的な疑問に対して「今の美波町を守りたいから」という答えを導き出す足掛かりになり、合宿の集大成である「美波町に若者を招くにはどうすればよいか」という課題に対するモチベーションを大幅にアップさせました。

 

 合宿最終日の前日、今までお世話になった方々とのBBQを終え深夜を回ってもなお翌日のプレゼンに向けた打ち合わせは続きました…。

 

 そして最終日、「あわえ」の社長さんをはじめ美波町の町長さんや局長さんなど地方創生を担う方々が多く集まる中、プレゼンは始まりました。多くのアイデア提案されましたが、すべてのアイデアの根本にあったのは美波町のよさは住んでみなければわからない」という、実際に美波町での生活を感じて得られた感覚でした。

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 今回の合宿を通して得られたものはたくさんありますが、一番大きな収穫は「地方でも幸せを感じて暮らしている人たちがたくさんいる」という事実を知れたことだと思います。インターンだ就活だと忙しいこの時期、私たちはつい都市や大企業で働くことのみに目が行きがちになります。しかし今回の合宿は私たちに「まったく新しい選択肢」を提示してくれたと思います。大企業に勤めて都会に住むことだけが正義ではない、この事実を実際に“そうして”生きている人たちから学べたことが、私の中で最も大きな学習になったと感じています。

ゼミ合宿の感想など諸々 

9/24-28に、昭和女子大と合同でゼミ合宿をおこないました。

地方創生には興味を持っていたものの、東京生まれ東京育ちの自分にとっては、わからないことだらけの地方の暮らしにワクワクしながらゼミ合宿が始まりました。

 

 

 

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今回のメインは、ざっくりといえば「美波町にいかにして若者を呼び込むか」といった課題をどう解決するか、といったものでした。

 

まずは町のことを知らなあかんという事で、ゼミ生で町を回り、地元のガイドの人からいろいろとお話を伺いました。

実際に町を回ってみると、歴史のある建物など、観光に用いることができる資源が多くある一方、それをあまり上手く生かせていないと感じました。

また町を歩いていても、ほとんど誰も歩いておらず、「過疎化」というものをリアルに感じました。

そのあと、地元の人や町長、県の職員の方、美波町ベンチャー企業の社長さんなど、様々な方にお話しいただいて、町の現状や取り組みについてさらに詳しくご教示いただきました。

徳島県については、ベンチャー企業サテライトオフィスが発展しているくらいの印象しかなかったのですが、生の声を聞くことでより詳しく実態を知ることができ、方向性が見えてきました。

そこからは(4日目の21時から~)実際にどんなプロジェクトを作るかの試行錯誤の時間です。

日々の飲み会で満身創痍の身体に鞭打ち(といっても、自分は強制じゃない飲み会はほとんどボイコットしていましたが…笑)グループでプロジェクトを考えました。

 

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みんな顔が死んでいます…笑

そして最終日は、グループワークのアウトプットの発表です。

我々の班は一言で表すと「田舎版テラスハウス」「田舎に泊まろう」という2つのプランを発表しました。

…といっても、この言葉だけでは伝わらないとは思いますが…笑

気になる方はぜひ自分に聞いてみてください!!

 

という事で、5日間、かなりハードな(ブラックな?)スケジュールを走り抜けてきたわけですが、おかげさまでいろいろなことを学びました。

これもちゃんと話すと長くなってしまいそうなのでさらっと。

 

  1. 実際に地元の人と交流することでよりニーズに合ったプランが出せるということ
  2. 若者など、外部の人の視点が必要だということ
  3. 全国の地方を活性化させるのはほんとに難しいということ

 

地方創生について、もう少し詳しく調べて、何か活動してみたいと思うようになったのが自分の中での1番の変化でした。

 

 

とまあ、徒然ととりとめもなく書き留めていきました。

本当に多くのことを学べた充実した5日間でした。

 

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最後になりましたが、このような機会を作ってくださった保田先生、そしてヒアリングや交流の場を準備してくださった徳島ニュービジネス協議会や吉田社長、多くの方々のご厚意に本当に感謝しております。

ほんとうにありがとうございました。

 

あ、あと、徳島は食べ物めっちゃおいしかったので、観光としてもおすすめですよ

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ゼミ合宿の記録(栗山)

9月24日~28日まで昭和女子大学の方々と合同でゼミ合宿を行いました。

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 少々感想が長い……本当に長いですがゼミ合宿での出来事を語っていきたいと思います。

 ・ベンチャーキャンプ

様々な分野で起業している方々のお話しを伺いました。特に印象に残っているのはIotの話です。自分自身あまり知識がない分野であったため非常に勉強になるお話しでした。プログラミング教育が小学校で始まっていることは知っていたのですが、それに伴いその知識を悪用する事件が起こる可能性があるという意見がありました。それに対するぷらっとホームの鈴木友康さんの答えで印象に残っているのが、「車と同じで、最初はルールができていなくて事故が起こるけれど、次第にルールができてくることによって、テクノロジーが、生活が良くするといえる。」というもので、どんなに便利な道具を開発しようとも危険は伴うけれど、危険性だけを考えては何も文化も発展しないのだなと感じました。私もこの話を聞いて、loTに興味がわいてきたので今後勉強していこうと計画中であります。

 夜のバーベキューは、伊勢海老や国産牛などとても豪華!!わたしはお酒をあまり飲めないですがすこし羽目を外してビールを飲んで、徳島大学の人たちと仲良しに。徳島大の人々は授業の一部として参加しているらしく、1年生の子もいて、1年の頃から起業に関して興味を持てるような機会を得るのがすごくいいなと感じました。

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さてさてそれが終わって部屋に戻った後の余談ですが「風呂から上がったら起こしてー」と某S氏からいわれて、声かけたり揺さぶったりしたのですが、「んー、んー、」というだけで全く、全く、本当に起きなくて苦労しました。最終的に目覚まし時計かけて朝に起こしましたけど。S氏はあまりに酔いすぎてその後の記憶がないらしいですね。酔いすぎ注意。本当に注意。

・2日目

この日が一番遊んだ日!朝からアクティビティに参加し、船に乗って魚を眺めたり、写真立てを貝殻でデコレーションしたりしました。あまりにクラフトに熱中しすぎて、かなりの時間をかけてしまいましたが、なかなかできない経験で思う存分楽しみました。どことなく乙女チックなデザインに……笑↓

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 その後……美波町に到着!想像していたよりも栄えている印象を受けたけれど(祖父の家がかなり田舎なので・・・・)、この微妙に栄えている状態がある意味地域活性化のための課題になるのかなと感じました。夜には地元の漁師さんも交えて歓迎会をしてくださいました!漁師さんと話す機会なんてめったにないのでとても貴重な話を伺うことができたと思います。(なんと漁師さんは今減少気味なので独占していて結構お金を持っているとか・・・笑)

・3日目

「地域創生って本当に必要?」というこの合宿の本テーマについて議論が始まりました。最初は班で話し合うと、地域のためというより個人の選択肢を増やすためには地域という選択肢がほしいなーという意見だったのですが、過ごしていくうちにこう言った意見も地域の現状を知っていくことで変わってきました。吉田社長が最初に美波町の説明をしてくださったのですが、そこで衝撃的だったのが「半X半IT」という考えで、ITで仕事しつつもサーフィンや狩猟など遊びを全力で楽しむというもので、都会とは違った生活環境があることを学びました。

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 この日のランチにはOdoriという産直レストランでコース料理をいただきました!店内ではプリンやパンなどを売っていてとてもおしゃれな内装で、料理ももちろんおいしかったです。プリンはなんと350円らしく、これでも美波町の人にとっては高いということで、自分の住んでいる場所と比べたときの物価の差に驚きました。その後はボランティアの方の案内で美波町を散策しました。ボランティアをされている方々は高齢の方で、こういうのも高齢者の方にとっては貢献しているという満足感を生み出すのかなと思うと同時に、元気にあふれていて活気があるなと感じました。

 ・4日目

この日は班ごとにベンチャー企業を訪問しました。宿に戻った後にそれぞれの班の訪問先でのヒアリング内容を共有したのですが、美波町のつとめであったり、仕事であったり、自然であったり、それぞれの方が惹かれて美波町に移住してきた理由は様々ですが、思ったのはUターン、つまり、かつて美波町に住んでいた方が起業しているなということです。地域活性化のためにUターンで移住してくる人をどうやって増やすか、そもそもどうやって地方に住んでもらう人を増やすのか、が課題になっているのだとヒアリングを通して感じました。

さて、この日の夜は最後の晩餐です。鮎やイカ、お肉などなどバーベキューで頂きました。非常に、非常に、おいしかったです……がこの後に待っているのは翌日のプレゼンのための準備。最終的にはかなり変なテンションになりながらも、夜中の3時まで作業をすることになるのでした・・・・。

 ・5日目

とうとう最終日。プレゼン開始です。

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各自で若者という目線から「美波町に若者が移住するためには」という提案を行いました。どの班も取材や町の散策を通してそれぞれが感じたことを踏まえたプレゼン内容になっていました。個人的にはもっとプレゼン内容を詰めることができたではないかと少し悔いが残るもの(本当に個人的な感想です)になりましたが、こうした提案を美波町の方々にできたという経験そのものが非常に貴重なものであったと改めてと思います。

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このような機会を作ってくださった保田先生、そしてヒアリングや交流の場を準備してくださった徳島ニュービジネス協議会や吉田社長、多くの方々のご厚意に本当に感謝しております。

短い間ではありましたが、ありがとうございました。

保田ゼミ、ついにテレビ進出!!!

 

こんにちは!

今日は、ブログ初体験のゼミ生北田が担当します!よろしくお願いします!

 

さて、タイトルからもお判りでしょうが、「保田ゼミ、ついにテレビ進出!!!」です!ついにやりました!

 

ここからは近況も含め保田ゼミがテレビで取り上げられることになった経緯をば…

 

近況については、前回の記事でも書いたように赤字続きです…(/_;)

ですが新製品のカクテルやスミノフレモネード無料セットなどの導入、売り込み方法の改善などにより徐々に売り上げは伸びてきています!

 

そしてありがたいことに、ここにきて海の家kuronbowのオーナー様より、

「賃料は今のままでいいから、8月末まで営業してみれば?」

という提案をいただきました。

これは黒字に転向するチャンス!もちろん営業させていただきます、ということで延長分の機材レンタル料金や人件費の計算に追われる毎日です。保田ゼミのゼミ生に夏休みはありません。笑

 

さて、そんな中舞い込んできたテレビ出演のオファー。ある日ゼミのメールアドレスの受信ボックスを見ると「取材依頼」「サンテレビの文字が。正直「きた!」と思いました。実は先日テレビ局ラジオ局、新聞社に向けて取材依頼のための企画書を発送していたので、早くもその効果があったか、と思ったんです。(実際は私の早とちりでした。笑)

ゼミ活動を応援してくださっている方のプレスリリースを見て、我々の活動に興味を持ってくださったとのこと。

 

とはいえある意味目標の一つとして掲げていたテレビ出演の決定に、ゼミ生は一時のお祝いムードに。人生でテレビに出られる機会なんてそうありませんもんね。売り上げ増にも期待がかかります!

 

さて、ここからが一番大事な情報!!!

保田ゼミが出演する番組は、

サンテレビ様の

「ニュースポート」の1コーナー!!

 

放送日時は、

8/16(火)21:30~22:00

です!

 

そう、明日です。笑 ちなみに取材日程も明日の14:00~だそうです。

取材したその日に放送する…テレビ業界のスピード感ってすごいんですね。

 

長くなってしまいましたが、私たちテレビに出るのでぜひ見てください!ちなみに明日は取材もありますがお店も普段通り営業しております。そちらもぜひお越しください。

初めてテレビカメラを向けられてがちがちに緊張しているゼミ生が見たい方は、14:00頃を目安に来ていただければ餃子と初々しいゼミ生の反応をつまみにビールが飲めますよ。(*^^*)

 

というわけで近況報告と番宣でした!

ここまでの歩み

こんにちは。

お盆ですね、皆様いかがお過ごしですか?

もうお盆ということは私たちの挑戦ももう残りわずか。

今日は私たちのここまでの歩み、そして3週間の経営状況をご報告します。

少し長いですが、何度も推敲して書き上げましたので、ぜひご一読お願いします。

 

 

 

 

遡ること数ヶ月、2016年春

保田ゼミの一員となった私たちに最初に課された課題は、リアルなビジネスを学ぶために10人で協力して一からビジネスを運営するというもの。それはまず「何をするか」決めることから始まり、「どこでするか」「何を売るか」「資金はどうするか」「オペレーションはどうするか」など、何もないところからビジネスを生み出すという未体験なものだった。

 

5月から取り掛かったプロジェクトだったが、度重なる議論の結果、神戸で有名な「俺の餃子」とフランチャイズ契約を結び、須磨海岸に店舗を構える海の家kuronbowに店舗の一角を借りるという大枠が固まったのは開始から1か月が経った頃。販売期間は7月21日~8月21日までの1か月間、初期投資はすべてゼミ生自身の出資で賄うこととなった。 

 

プロジェクトを進めながら、ゼミの組織構造や情報共有システムを改善し、組織としてようやくまとまりを見せてきたころ、

社会人の方を招いての中間報告会が行われた

が、結果は悲惨なものだった。「暑い夏の海で餃子の需要はあるのか」「餃子以外のものは売らないのか」「そもそも何のためにこのビジネスをするのか」突きつけられた質問を前に、私たちは自分たちのビジネスに対する認識の甘さを痛感した。

 

しかしオープンの日程はすでに決定していて、落ち込んでいる暇はない。企業理念の見直し、それぞれの部署におけるタスクの再分配、新しいコミュニケーションツールの導入など、それぞれがリアルビジネスという未知の存在に対して手探りの状態ながらもできる限りの努力をした。結果、何とか7月21日のオープンにこぎつけることができ、オープン直前まで続いた議論の根幹、このプロジェクトの目標も「俺の餃子を神戸一有名にすること」に決まった。

 

 

やっとの思いでオープンした俺の餃子須磨店

が、ここからが本格的な苦難の始まりであった。先ほども述べたように、このプロジェクトにかかる費用は全額ゼミ生の自己負担。利益が出なければ負担はすべてゼミ生が背負うことになる。それにもかかわらず、オープンして約一週間、赤字続きであった。平日の目標売上6万円、休日の目標売上は11万円。ある程度の根拠のもとに打ち出したはずの売り上げ目標だったが、達成には程遠い日が続いた。会議室で議論して得られた仮説と実際に店を運営して得られた結果とのギャップの大きさに、私たちゼミ生の焦りは募った。しかしプロジェクトはすでに実践の段階に突入している。ここで諦めるという選択肢は存在しなかった。

 

 

現在

今までの赤を何とか黒にするため、ゼミ生はがむしゃらにプロジェクトの改善に取り組んでいる。私たちは座学で学んだことだけでは実際のビジネスに歯が立たないことを知った。しかし同時に、実際に営業することで得られた顧客の反応や現場の雰囲気などの情報が大きな武器になることを学んだ。これらの経験、そして今まで学んできたことをもとに、人員の削減や店舗外装の変更、また今まで取り込めていなかった消費者層へのアプローチ案の模索、新商材の投入など、営業開始以前では想定していなかった多くの点に関して議論し、実践し、反省点の検討を繰り返している。

 

 

店を運営できる期間は残り約1週間。

私たちはこのプロジェクトが走り出した当初、ビジネスのゴールは単に利益を出すことだと考えていた。しかし実際に現場に入って一週間、私たちの価値観は確実に変化しつつある。確かにビジネスのゴールは利益を出すことである。だが実際に現場に入りお客さんと接しているとき、そんなことは考えない。餃子の注文が一つ入るだけでうれしい。お客さんに「おいしい」「頑張ってるね」と声をかけてもらうだけでもっと頑張ろうと思える。もっとお客さんに俺の餃子須磨店を好きになってもらうにはどうすればよいのだろうか。もっとお客さんに喜んでもらうにはどうすればよいのだろうか。ビジネスのゴールは「いかに顧客に対して価値を提供できるか」なのではないだろうか。そしてその指標として利益というものが存在するのではないだろうか。

残り少ない営業期間で私たちは須磨の人々にどれほどの価値を提供できるのか。今現在俺の餃子須磨店は赤字続きである。しかし私たちの努力によって須磨店がより多くのお客さんに愛される店になれば、おのずと経営は右肩上がりになるはずだ。私たちはこの短い期間で全力を尽くし、必ず俺の餃子須磨店を誰もが立ち寄る人気の店にしようと決意した。

私たちの夏はまだまだ終わらない。

 

 

 

 

 

最後まで読んでくださりありがとうございました。

引き続き応援宜しくお願いします。

 

神戸大学保田ゼミ一同

 

 

屋台でのお金の管理と人事部の大切な役目

こんにちは!

さて今日は前回告知していた通り、財務部、人事部についてご紹介します。

この2つは比較的何をしているか想像しやすいですよね。

 

まず、うちのゼミの財務部はとにかく仕事が速い。

スピード感ほんとに大事。

資金調達(ゼミ生から)、売り上げ予測、損益分岐点、人件費管理などなど、話が出たらすぐにエクセルが出てくる!

まさに彼らはエクセルの神です。

 

さて、財務関係で私が一番印象に残っているのが、キャッシュの取り扱いをどうするかの話し合い。

今回は屋台での営業なので、お金をレジにおいておくことも、事務所の金庫に入れておくこともできません。

ではどうするのか。

毎朝シフトに入っている人がおつりに必要な分の現金を持ってくるしかないのです。しかも小銭で。

レジの仕事をしたことのある方ならご存知、あの棒金が必要なのです。

でも普通に暮らしていて、

「よし、この1万円札を100円の棒金にしよう!」

なんて状況は無いですよね。

 

棒金ってどうしたらいいん?

窓口ならやってもらえるらしい!

お、須磨に銀行ある?

セブン銀行しかない。

じゃあ前もって別の銀行で用意せなあかんのか。

売上金はどこに入れる?

セブン銀行で手数料がかからない口座をつくって、そこに毎日入れるようにしよか。

え、ちょっと待って。ひとつの口座みんなで使えるっけ?

いや、無理やな。毎日カード手渡するのも無理やし。

うーん…

 

普段バイトでレジをしていたとしても、ここまでのことを考える機会って無いですよね。事務所があってきちんとした金庫があれば、もしくは店長がいて毎日その人一人が管理する役目を担っていたら、こんな話し合いは生まれなかったはずです。

 

結論としては、みんなで同じ銀行の口座を開設し、ネット送金やら手渡しやら、毎日苦戦しながら頑張っています!

果たしてこの方法が最善なのか、今の私たちには分かりません。でもそこが面白くて、たくさんの学びがあって、きっと学生時代しかできないことなんだなって。そんなことをふと感じた一コマでした。

  

 

さて、最後は人事部ですね。

我らが人事部はただ単にシフトを作成するだけではなく、まず須磨の海の家で働けそうな女の子を探してくるところからスタートしました。

これはオープンして実際に販売を始めてから気付いたことですが、思っていた以上にキャッチ力が必要。ただ待っていてもお客さんは来てくれないのです。

ということで、シフト大幅変更。女の子優先で、キャッチに注力してもらう戦略に変更しました。

しかし、それでも思うようには売り上げは伸びず、みんなの時給を下げなければならない事態に。

ここで一番大変なのが人事部です。

状況を説明し、理解してもらう。しんどい状況だからこそ力を貸してほしい!この熱い気持ちを伝えること。 

そしてもうひとつ大事な役目。

みんなの働くモチベーションを高めること

このために私たちはゼミ生内だけでなくバイトメンバーともコミュニケーションを密に取るようにし、また、キャッチ数に応じてプラスが付く歩合制を取り入れています。

 

待遇モチベーション

今回のように自分たちで0からビジネスを始めるときは、この関係が一番ネックになるかもしれませんね。

同じ気持ち、目標をもって、見返りを求めずに全力を尽くせる仲間。それがなければビジネスは成功しないのではないかと、そんなことを日々感じています。

 

さて、私たちの悪戦苦闘エピソードはまだまだたくさんあるのですが、それはまた次回ご紹介します。最後まで読んでくださりありがとうございました。

夏休み本番、皆さん楽しんで!そしてぜひ須磨にも遊びに来てください〜!

 

 

ほんとに学生だけでビジネスしてるの?

こんにちは!

毎日暑いですね。

私たちゼミ生は夏の暑さと毎日の問題解決・改善のためのタスクに追われ今にも倒れそうです。

が、そんなことは許しません。

海の家が終わるまでは全員全力で走ってもらいます。笑

 

さて今回は、このプロジェクトについてです。

ゼミの一環ではありますが本当に学生だけでビジネスをしています。

出資金もゼミ生が負担

屋台の賃料交渉「俺の餃子」とのフランチャイズ契約も

もちろん餃子を包むのも焼くのもすべてゼミ生が行っています。

 

ではなぜ暑い夏に海の家餃子なのか。

餃子が好き、もちろんそれもあります。

が、ビジネスはそんな単純なものではないんですよね。

 

今回場所を貸してくださっているJR須磨駅、海側目の前の海の家kuronbowさんとの取り決めがあるんです。

簡単に言うと類似商品は販売できない、といったようなものです。

そしてもうひとつ、利益がきちんと出せる商品かどうか。

仕入れにお金がかかる、管理が難しい、などなど考慮しなければならない点はたくさんあり、何度も話し合いを重ねた結果、餃子を販売することになりました。

 

さて、商材、場所が決まりました。

次はどのように販売するのか、そしてどのように人を集めるのか。

つまりオペレーションとプロモーション活動です。

私たちのゼミでは、メンバー10人を

オペレーション部、財務部、プロモーション部、人事部

に振り分けて効率よく作業ができるようにしています。

もちろん横の繋がりも大切なので、ゼミでの報告会に加え、チャット上でも全員がすべての部門の状況を把握できるようにし、意見交換を活発に行っています。

 

さて話を戻して、オペレーションとプロモーションについて!

オペレーションは材料の調達から保存方法、調理、接客などなど、

その名の通り全体を広く見渡す能力が大切になります。

 

オープン直前のゼミでは、

三ノ宮「俺の餃子」の店舗で形成し、冷凍させた餃子を保存できる個数と、須磨の海の家で保存できる個数を冷凍庫の大きさから割り出して。

というところまでは良かったのですが、、

 

「...あれ?

てことは、もしめちゃくちゃ売れる日があって須磨の分が売り切れたら、

次の日からは三ノ宮の冷凍庫にストックできる分しか出せないってこと?

ぜんぜん足りないんじゃない?」

 

「たしかに!!!」

 

てことで、急遽冷凍庫を買い足すことになったりもしました。

ナイス気付き!

10人の視点があるからこそ気付いた盲点でしたね。

 

 

さて、お次も大事な部門、プロモーション。

特に今回のような短期間でのビジネスでは、

できるだけ早く、一人でも多くの人に知ってもらうこと、

そして応援してもらうことが成功の鍵だといっても過言ではありません。

このプロジェクトでは、facebooktwitterなどのSNSでの情報発信に加え、メディアに向けてのプレスリリースも行っています。

また、なんと先日はゼミ生2人がネットラジオの収録に参加しました!

祝!ラジオ進出!

*配信は8/10(水)の19時から19時半、23時から23時半

ネットラジオfmGIGとRaDiCroにて行われます。

詳しい情報は放送前に再度お知らせします!

 

ラジオにも進出しちゃうってすごいですよね?!

 

さてどうでしょう?

このゼミの面白さ、お分かりいただけたでしょうか?

次回は、財務部人事部についてエピソードを交えながらご紹介します!

お楽しみに!